#10 思うところ。。。競技団体サポート
ここのところ、競技団体の医科学サポート機会が増えている。(←わかる方はわかると思いますが。。。)
競技団体をサポートする団体が増えていることも事実です。
それに伴い、数々の情報も煩雑に流れている。
「サポート」を行なうには「バランス」が重要であると思う。
サポートには「課題解決型」「提案型」というスタイルがある。(らしい)
多くの場合は「課題解決型」。「提案型」は競技団体との信頼関係が密になって初めて実行できるスタイル。(・・・であると考えます)
競技団体をサポートする団体で、この「課題解決型」「提案型」をご理解いただいていない団体もあるようです。
「課題解決型」は、一見「受け身」という感じがありますが、これは違います。
「課題をみつける」という作業は、とても重要で、難しい作業です。
それぞれの立場からの見解。これを意見交換することにより、より良いサポートとなっていくと思います。
他の団体が行なっているサポートを受動的に情報を得るだけでは。。。と思うのは私だけでしょうか。
#9 ジュニア期の筋力トレーニングについて
「ジュニア期」と言っても、範囲の解釈には種々ありますが、大方、「高校生以下」を指す場合が多いです。
筆者自身も中学生時代に、筋力トレーニングがしたく、地元の公共体育館等のトレーニングルームの門を叩きましたが、管理者から「中学生はダメ」ということでトレーニングルームでの筋力トレーニングを諦め、ホームセンターで購入した5kgダンベルを用いてトレーニングしていました。
現在は、トレーニング科学的にも中学生の筋力トレーニングに対しては「ガイドラインに沿った形での実施」という位置づけで取り組むことが可能となってきています。
この「ガイドラインに沿った形」というのがポイントです。
オリンピック選手等のトレーニング指導をしている某センターの方と親しくさせていただいており、「ジュニア期(中学生)の筋力トレーニングについて」の見解を聞いたところ、上記の回答をいただきました。
また、その時の経験談もお教えいただき、最終的には「個人差に応じた筋力トレーニング」となりますが、「ガイドライン」を基にするというのが重要だと感じました。
では、実際の現場ではどうでしょうか?
中学生に対する筋力トレーニングでは、多くの指導者は、自分の体重を使った「自重トレーニング」が中心だと思います。
中には本格的な筋力トレーニングを課す指導者もいます。
しかし、トレーニング科学やガイドラインに沿った形ではなく、自己流としか思えない指導をされている指導者もいらっしゃいます。
現在、ジュニア期のアスリートに対して、「食育」をテーマにして事業化している県レベルの体育協会が多くあると思います。
確かに「食」は大事ですが、もっとカラダに対しての正しい知識を選手及び指導者へ啓蒙する機会、そして仕組作りに着手して欲しいと感じます。
#8 3.11 思うこと
「3.11」が、昨日過ぎていきました。
もう3年、はや3年。。。というところでしょうか。
筆者も関東に住んでいたときに、東日本大震災を経験しました。
関東でも大きな揺れでした。
3年経ち、記憶が薄れている人も多いかと思います。
そんな中、メディアは様々な角度から、この経験を放送していました。
今、3年前と同じような地震が来たらどうするか?を再認識させてくれました。
震災後半年で日本にいらっしゃったブータン国王が日本国国会で演説内容を思い出しました。
「日本および日本国民は、素晴らしい資質を示されました。他の国であれば、国家を打ち砕き、無秩序、大混乱、そして悲嘆をもたらしたであろう事態に、日本国民の皆様は、最悪の状況下でさえ、静かな尊厳、自信、規律、心の強さを持って対処されました。」
自国民では、なかなか感じることができないことも、客観的には、このように捉えることができると感じました。
人と人とのつながりを大事にしていかなくてはなりません。
#7 体組成を測定するということ ~障がい者競技スポーツ選手に対して~
体組成
多くの場合「体脂肪率」を指す場合が多いですね。
この体脂肪率を測定する“ゴールデン・スタンダード”と呼ばれる測定方法があります。
水中体重秤量法
これを測定できる施設は、そんなに多くないと思います。
簡単に説明すると「大きな水槽の中に潜って、水中にいるときの体重を測る」という感じです。
もちろん体内ガスの問題も考慮にいれないといけませんが、簡単に説明するとこんな感じだと思います。
この「水中体重秤量法」を基に、様々な測定方法が生まれています。
・空気置換法
・インピーダンス法
などなど
どの測定方法を選択するかは、その施設(体組成を測ろうとしている場所)にどんな測定機器があるのか?というのが大きなポイントになるかと思います。
それでは、障がい者競技スポーツ選手、特に車椅子アスリートや下肢装具を着用している選手に対しては、どのような測定方法がよいのでしょうか?
健常者と同じような測定で果たして良いのでしょうか?
この問題は、早急に解決しないといけない問題だと思います。
#6 アスリートの主観と客観
先日、選手と話をしていて
「自分の感覚として“いい感じ”で試合をしても、記録・成績が良くない場合がある」
「自分の感覚として“良くない”と感じた試合では、記録・成績が良い場合がある」
このような相談(?)がありました。
コーチであれば、この種の相談に関して、適格にアドバイスをされると思います。
しかし、自分たちは、あくまでも「サポート」という立ち位置。
ましてや、自分が経験をしたことがない競技・種目であればなおさらです。
このような場合、どうするか?
それは、あくまでも「科学的」「客観的」という側面から、どのようなサポートをすればよいかを考えることだと思います。
考える場合、選手はもちろんのこと、コーチとも相談できれば、なおいいです。
今の環境下で、「最大限何ができるか?」ということを考える力が試されると思います。
#5 理想的なアスリート・選手サポートとは?
アスリートのサポートについては、いろいろな体制があります。
まずは、どのような「事業」で行っているのか?
国単位の国家プロジェクト的に実施しているのか?
県単位の事業なのか?
市町村単位の事業なのか?
チーム単位の事業なのか?
個人単位の事業なのか?
国>県>市町村>チーム>個人という順番で個々の選手との接点や関わる密度に変化が生じると思います。
タイトルに記載した「理想的な」という部分に関しての答えは、「選手が満足いくことができる結果を残すことができた」ということが答えになると思います。
しかし、サポートを行う人の力量に応じた対応をしていかないと、逆に選手にとって不利益となってしまう場合があります。
この力量の見極めがサポートする側にとっては大事だと思います。
#4 競技スポーツをみる眼
最近、多くの競技スポーツをみさせていただく機会が増えています。
ただ、漠然とみるのではなく、考えながらみています。
一番の着眼点としては、
・どの筋肉を使っているのか?
・どのような能力が必要なのか?
当たり前ではありますが、なかなか難しいです。
指導者・コーチの方に伺ったとしても、「本当?」と思うことがあります。
やはり、継続的に近くでみて、時には実際に行ってみるということが必要となります。
頭でっかちではいけません。
必要な能力としては「洞察力」「観察力」でしょうか。
その先に、様々なサポート(測定・トレーニング指導)を見据えなければなりません。